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2017年8月26日 (土)

エッチングだけで深さは分かるのか?

今月の研究会で「強力なドライエッチング装置によってウェハの潜傷をエッチングしてゆくと10ミクロンの深さまでダメージが達していた」という発表があり、質疑応答の時間に出席者から現場を相当熟知していると思われる質問が飛んだ。彼の質問は要約するとこうだ。

ドライエッチングというのは「おもて面基準」で除去される。ゆえに損傷箇所が優先的に除去されて凹形状が出現するとそのままの形状が維持されてエッチングが進行することになる。ということは10ミクロンよりも浅い地点で潜傷のダメージはとっくになくなっているではないのか?

これは現場に立って実際に研磨にせよエッチングにせよ、材料の除去作業に立ち合った人間でないと出てこない質問だと納得した。基準がないエッチングによるダメージ評価は欠陥の有無を調べることはできるが深さを正確に知ることはできない。このことを最近、湿式エッチングを始めた知人にも伝えておこう。

エッチング法を使った損傷深さ評価は潜傷が出現して一旦作業を停止、平面基準のCMPで潜傷が消えるか消えないかまで除去、そしてエッチング再開という手順を繰り返して潜傷の深さを評価すると良いだろう。欠陥のない深さであっても表面の凹凸が残ることは基準が曖昧なエッチング法ではありえる。しかし、もしも10ミクロンという深さにまで損傷が残留しているなら、これまで論じられた加工プロセスを大きく改めなければならない。

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コメント

こんにちは
いつも大変参考にさせていただいております。
このblogで、固定砥石学会の研究会で質問しているものは、多分私です。
あの場におられたのであれば、懇親会参加すればよかった、、、

難加工材の加工に携わり、早3年がたちますが、日々自身の知識不足を感じると同時に、技術の日々の進歩に期待と焦りを感じています。

これからも技術屋として様々な意見をお聞かせいただければ嬉しく思います。

以上、嬉しかったので投稿させていただきました。

投稿: ちと | 2017年9月27日 (水) 21時35分

お返事が遅くなりました。いつもは通知が来るのですが今回はなぜか通知が来なくて見落としていました。

パワーデバイス材料に関係する研究会にはできるだけ顔を出すようにしています。この懇親会ではいつもこのページを閲覧してくださっている方から声をかけていただいています。横方向の人の繋がりが様々な需要やシーズを明らかにしてくれるので有益な時間を過ごせると感じてきました。何かお役に立てそうなお話がございましたらプロフィールページにメールフォームがありますので活用下さい。

投稿: canon | 2017年11月12日 (日) 00時37分

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